間に合わせですが、実際差し上げたメールを転載いたします。
もう少し時間ができました時にきちんとまとめたいと思います。
実際、いろいろな国、お店、人によって、お手入れや保管の考え方は微妙に異なります。
以下、部分的な転載です。
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(前略)
通常毎日使っていましたら、うっすらとした金色になる程度で、黒くはならないはずです。
少々の期間放置して茶色や黒い膜ができた場合は、手に入りやすいシルバークロス(研磨剤をしみ込ませた布、宝飾店で500円程度です)を使うだけでほとんど解決するはずです。
しかしやはり、厚く真っ黒くなってしまうと
_専用のクリームで磨く=すこし削る必要がある場合があります。
銀無垢の物であって、そのあと、研磨剤を少しずつ細かくして
仕上げておけば傷が残らず大丈夫だと思いますし、
そのあとで、スプレーをしておいたり
保存に気を点けていれば、うっすら金色や茶色になることはあっても
黒い層は出来てしまいません。
また、液体の還元剤(シルバークリーンなどの商標で市販されています。しかし少量で高価です。ただそれだけに効果は高く、磨かずに浸すだけできれいになります。
高価なもの、古いものはこれを使うのが理想です。
ただし、よく言われる「塩を手に取って磨く」「漂白剤を使う」「歯磨きペーストを使う」は決してしないで下さい。この方法を書いているアンティークの本が何冊かありますが、トラブルの大きな原因となります。
塩を使うと研磨作用で一時的に汚れが取れたかに見えますが、後で表面が変質します。
漂白剤を使うと、くすんだ白っぽい、または茶色っぽい膜となり、研磨剤を使って磨いても、表面の変色が戻らなくなります。
また、歯磨きも、どうしても薬品を使うのが嫌、と言うポット内の細かい部分を掃除するのには良いのですが、表面に使うには粒子が大き過ぎます。
少々お金がかかっても、はじめはクロスだけでももっていた方が賢明です。
ただし、すぐ黒くなるこのクロスは洗ってしまうと効果がなくなりますので、使い捨て(表裏真っ黒になるまで使えますが)です。
保存するにも、特別なものを買う必要はないかもしれません。
コレクターの方も、銀器商の人達も、ディスプレイして居るものは ハガティー社のスプレーをかけて飾っているだけで、引き出しに保存しているものは、
手芸店で売っている子供が家庭科で使うようなフェルト(註:ウールのフェルトは厳禁だそうです。コットン素材のフェルトをお勧めします)に
スプーンなど挟んで、冷凍用のジップ袋に空気を抜いて保存している人がかなり多くいます。
これだと、複数のものを袋に入れて引き出しに入れても
ガチャガチャせず、傷もつきません。
箱のない物は、この方式で保存しています。
しかし、理想はやはり密封できる環境、銀用のチェストの中で保管することです。
なければ浅いクッキーの缶のなかにコットン100%のキルトなどに挟んでおくのが良いと思います。
綺麗な缶を選ぶと楽しいです。(資生堂パーラーのブルーが個人的にすきです。アメリカのものでは、ディキャメロ社のビスコッティーの缶が秀逸です。息を呑むほどの美しい缶です)。
また、変色防止(酸化防止)の薬品をしみ込ませたポケット式でヒモで結ぶタイプの布製銀器保存用品があります。
これも近いうちに取り扱う予定です。
ハガティのものはとても素晴らしいのでお勧めですが、なにぶんにもすこし高いので
私はふだん大物を磨いたり大量にクリーニングするためには、アメリカから直接のシルバークリームを買ってきます。
数社から出ていますが、大きな違いはないと思います。
日本でもたまに専門店で売っていますが
5倍くらいの値段がついています。
こういう値段の高さがが、銀器の購入や手入れを 日本人に難しくさせる一因なのかも知れません。